top of page
版元番外地_書影_1.jpg
版元番外地
〈共和国〉樹立篇

著者:下平尾 直

頁数:288頁

定価:2800円+税
ISBN:978-4-910108-22-3 C0095

装丁:宗利淳一
2025年7月4日発売

ひとり出版社〈共和国〉代表・下平尾 直、

渾身の書き下ろし、初の単著!

★オルタナ旧市街さん推薦!(作家、『お口に合いませんでした』等)

「ひょうひょうと無頼、偏屈だけどチャーミング。

永遠のおしゃべりから放たれる孤高のひかりに、

わたしはこの先も焦がれるだろう。」

★藤川明日香さん推薦!(月と文社代表/元『日経WOMAN』編集長)

「偏屈、少数派、バカボンのパパ…を自認する下平尾さんの文章は、

「本当の孤独」への深い洞察と優しさにあふれている。」

★藤原辰史さん推薦!(京都大学教授〔食農思想史〕)

「この出版社のせいだ。たくさんの重い問題と、取り組まなければならない。考えなければ安穏と暮らすことができるのに。」

「書物で世界をロマン化せよ!」ーー

2014年春、ひとりの失業編集者がこんな理想を掲げて出版の世界に火をおこした。

社員なし! 事務所なし! なのに社名だけはむやみに大きい超零細出版社は、この転形期に何を夢みたのか? その行き着く先は?

 

共和国の創業記や出版・編集についての知見、そしてドストエフスキーやドイツ・ロマン派をはじめ影響を受けた文学論から、生まれ育った町の知られざる歴史、そして飲酒による失態にいたるまで、出版と本と人間についてのめくるめく世界観が饒舌に語られたユニークな書物の誕生!

​​

【目次】

うしろから本を読む人のためにーーまえがきにかえて

 

Ⅰ 東久留米に出版社をつくるまで

 

 一、共和国事始めーー架空実録

 二、共和国は共和制の夢をみるかーー架空インタビュー

 三、原稿は遅れて本になり、本は遅れて読者に届くーー架空講義

 

Ⅱ 共和国の地層を掘る

 

 四、岸和田市春木の片隅から

  川沿いのリザヴェータ

  橋と墓

  幻の大安楽国

 五、東にはいつも何かある

 六、Within You Without You

 

Ⅲ 黄金時代の夢

 

 七、死にかけて

  京阪出町柳駅の階段の長さを全身で測定した話

  馬鹿につける薬の話

 八、耳で読む『罪と罰』ーー行き場のない人間の音像 

 九、いつか編みたい最期の一冊

 

こんなことしている場合ではないのだがーーあとがきにかえて

​【著者略歴】

下平尾 直(しもひらお・なおし)

1968年1月1日、大阪府に生まれる。現在は株式会社共和国代表。関西大学法学部政治学科卒業後、京都大学大学院人間・環境学研究科博士前期課程に入学。日本学術振興会特別研究員(DC2)を経て、同大学院博士後期課程を退学。出版社などに勤務ののち、2014年に株式会社共和国を創業。2021年、出版梓会「第18回新聞社学芸文化賞」受賞。2025年5月現在の刊行点数94点。

編書に、『俗臭――織田作之助[初出]作品集』(インパクト出版会、2011年)、『燃えるキリン 黒田喜夫詩文撰』(共和国、2016年)、萩原恭次郎『断片 1926-1932』(同2020年)、武田麟太郎『蔓延する東京――都市底辺作品集』(同2021年)、長谷川春子『踊る女と八重桃の花』(同2022年)、郡山吉江『しかし語らねばならない』(同2022年)、『永山則夫小説集成』(全2巻、同2023年)など多数。

copyright © コトニ社 kotonisha

bottom of page