

寒山詩
隠者たちの作詩とその編纂
ーー附「寒山詩」抄
著者:池田知久
頁数:256頁
定価:3300円+税
ISBN:978-4-910108-20-9 C0010
装丁:美柑和俊
2025年2月2日発売
伝説的な風狂僧「寒山」の通説をくつがえす新研究!
唐の時代、無邪気に痴笑する脱俗に生きる不可思議な者があった…。
森鴎外の小篇「寒山拾得」により広く知られるこの寒山なる人物は何者か?
彼が残した「寒山詩」とは何か?
中国思想の第一人者が、
寒山子と『寒山詩』にまつわる事象や状況を、
プラグマティックに処理し旧来の通説をくつがえす。
禅味溢れる『寒山詩』、その新研究!
【目次】
はじめに
第一章 序論
第一節 『寒山詩』の作者、寒山子とは一体だれか
第二節 『寒山子詩集』閭丘胤の序─真作か偽作か
第一項 閭丘胤序の第一段落
第二項 閭丘胤序の第二段落
第三項 閭丘胤序の第三段落
第四項 閭丘胤序の第四段落
第五項 閭丘胤序についての結論
第二章 三次にわたる『寒山詩集』の編纂
第一節 三次にわたる『寒山詩集』編纂と隠者群
第一項 寒山・拾得・豊干の交友
第二項 「道倫を慕う」
第二節 初唐の台州刺史、閭丘胤による『寒山子詩集』編纂
第一項 余嘉錫『四庫提要弁証』四の検討
第二項 『寒山子詩集』序の撰者、閭丘胤のこと
第三項 一七六「秉志不可卷」における寒山子と釈智巌
第四項 第一次編纂『寒山子詩集』の概略
第三節 中唐の道士、徐霊府による『寒山詩集』編纂
第一項 杜光庭『仙伝拾遺』に基づいて
第二項 『寒山詩集』に現れる道教・神仙詩
第三項 『寒山詩集』中の道教・神仙批判の詩(その一)
第四項 『寒山詩集』中の道教・神仙批判の詩(その二)
第五項 『寒山詩集』中の道教詩と仏教詩の比較
第四節 晩唐の禅僧、曹山本寂による『対寒山子詩』編纂
第一項 曹山本寂による『寒山詩集』の本文校訂と注釈
第二項 余嘉錫『四庫提要弁証』四の見解をめぐって
第三項 終わりに
第五節 結語
注
附録「寒山詩」抄
出版の経緯ーー校正を担当して
*紙幅の関係で割愛した第三章・第四章・補章は下記から無料でダウンロードいただけます。